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【ENEX09】クレーン電源をハイブリッド化して燃費6割減

2009年2月13日(金) 17時57分
コンテナターミナルの例(香港、写真左)とサイブリッド・システム(中央の白い箱)の画像

「ENEX2009第33回地球環境とエネルギーの調和展」(10 - 12日、東京ビッグサイト、主催:省エネルギーセンター)で、住友重機械エンジニアリングサービスは、トランスファークレーン搭載用ハイブリッド電源装置「SYBRID SYSTEM」(サイブリッド・システム)をアピールした。

トランスファークレーンはコンテナターミナルでコンテナを吊り下げて移動する門型クレーン。サイブリッド・システムは、コンテナを上下する装置用のハイブリッド電源だ。

コンテナの上下は通常、内燃機関で発電しモーターを回転させ吊りワイヤを巻き上げ/巻き下げて行なう。サイブリッド・システムでは、巻き下げ・減速時に発生するエネルギーを回生して発電、電気を電池に蓄積し、巻き上げのアシストに用いる。

巻き上げのモーター電流は、エンジン発電機からと電池からとのハイブリッドとなる。蓄電装置には大容量、高出力、繰り返し充電可能なリチウムイオン電池を使用する。従来は巻き下げ・減速時に発生する電気を抵抗器で熱に変換し放散していた。

サイブリッド・システムではエンジン最大出力を従来比約3分の1まで抑えることができ、燃料消費は約6割も削減できる。香港地区での実機検証では平均59.2%の燃料削減を記録し、クレーンの仕様・運用が異なる日本国内でも平均53.8%を削減している。

最大出力の抑制にともないエンジンを小型化することもでき、メンテナンス費用も削減できる。このシステムは小型ゆえに既存のトランスファークレーンにも搭載可能だ。

解説担当者によると、平均的なトランスファークレーンの燃費コストは年間1000万円程度で、サイブリッド・システムによりこれを6割低減できるという。

サイブリッド・システムは2008年度「第29回優秀省エネルギー機器表彰」(主催:日本機械工業連合会)で日本機械工業連合会会長賞を受賞している。

なお東アジアでのコンテナ取扱量は、近年急増しており、住友重機械エンジニアリングサービスの調べによると、1980年の取扱量上位10港でアジア地区は3 - 6位の4港(香港、神戸、台湾・高雄、シンガポール)だったのが、2006年は1 - 6位の6港(シンガポール、香港、中国・上海、中国・深セン、韓国・釜山、高雄)となっている。

シンガポールの取扱量は27倍増、香港は16倍増、上海はなんと443倍増である。住友重機械エンジニアリングサービスはじめ、トランスファークレーンなど港湾設備メーカーは、この地域の港湾をターゲットにしている。

コンテナ取扱量はTEUという単位で量られ、現在海運業界の標準となっているコンテナ1個が2TEUになる。シンガポールの06年取扱量は2479万2000TEU。世界の大手海運業者のコンテナ船は1隻で平均3145TEUを積載するので、シンガポールの取扱量はコンテナ船約7900隻分に相当する。

いっぽう日本の港は世界の物流において存在感を弱めている。神戸が4位(145万6000TEU)からランク落ち、2006年の最上位は東京の23位(366万5000TEU)だが、1980年は18位(63万2000TEU)だった。

《高木啓》
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