国土交通省は30日、東京臨海副都心(お台場)地区で、「車車間通信による安全運転支援システム実用化に向けた公道総合実験」を行なった。国土交通省によると、今回のように、公道で行なわれる実験としては世界初の試みだという。
明け方から降り続く雨の中、お台場エリアの一般道には、国内の全自動車・二輪車メーカーと海外メーカー2社による約30台の実験車両が、ASV(先進安全自動車)推進計画第4期を表す「ASV-4」というロゴをボディに掲出して試験走行した。
実験車両には、安全運転支援システムで使用される予定の700MHz帯や5.8GHz帯の電波を用いた車車間通信システム(ASV)や、路者協調システム(DSSS)などの無線通信システムが搭載されていた。
実際に実験車両に乗ると、交差点進入時などには、ASVなどを搭載した対向車や後続バイクの接近に対し、ドライバーに注意を促す音声ガイダンスと画像による警告表示を確認した。
国土交通省自動車交通局の鈴木延昌氏は、「今回、明らかにしたいことは、関係企業・団体がすべて集まって機能的な問題がないかどうか、さらに情報提供が出るときにドライバーにどんな問題が発生するかを確認したい。今ある課題のひとつに、クルマの位置を正確に把握するための技術向上などがあげられる」と話す。