米国発、3輪スポーツEV…プロトタイプ公開

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米国のZAP社は24日、『エイリアス』のプロトタイプを初公開した。3輪&ガルウイングという個性的なボディにモーターを積む2シーターのピュアEVで、今年中の市販を目指している。

ZAP社は電気自動車の商用バン&トラック分野の草分け的存在。1994年の生産開始以来、世界75か国で10万台以上のEVを販売している。米国内では50のディーラーを展開。海外進出にも積極的で、米国以外では欧州、中国、南アフリカ共和国でもEVを生産中だ。エイリアスにもZAP社の豊富なEVノウハウが投入されている。

モーターは最大出力58.5psを発生。定格電圧216Vのリチウムイオンバッテリーから電力は供給され、0-96km/h加速7.7秒、最高速169km/hの実力を発揮する。ZAP社は「3輪車でありながら、高速道路も走行できます」と胸を張る。最大航続距離は約160kmと実用性もまずまず。ブレーキにはエネルギー回生システムが装備される。

EVであること以上に話題を集めそうなのが、そのエクステリアだろう。前輪が2、後輪が1の3輪スタイルは注目度抜群。開発においては軽量スポーツカーを得意とする英国ロータス社も参画し、ウェイトは680kgにまとめられた。ボディは強固なコンポジットシェル構造で、ドアはガルウイング方式を採用。もちろん、米国の安全基準は満たしている。

ZAP社はエイリアスを2009年末までに投入する計画。価格は3万5000ドル(約310万円)程度になる予定だ。EVスポーツカーのパイオニア、『テスラロードスター』の3分の1以下の価格で、街の視線を独り占めできるのは間違いなし。目立ちたい人には最高の選択肢かもしれない。

《森脇稔》

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