ポルシェSE、前期の利益・売上・販売台数が過去最高

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ポルシェSE、前期の利益・売上・販売台数が過去最高
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ポルシェ・オートモービル・ホールディングSEは、2008年7月期の利益、売上高、販売および生産台数が過去最高を記録したと発表した。ただ、ポルシェも今秋以降自動車業界全体が直面している大幅な需要の低迷の影響を受けているため、2009年7月期の売上は減少する見通し。

2008事業年度の税引き前グループ利益は前年同期比46%増の85億6900万ユーロを記録した。大幅な増益は、今年度もフォルクスワーゲン社の保有株による利益が大きく貢献した。ポルシェの税引き前営業収益も大幅増益となった。為替ヘッジおよび利息調整後のポルシェSEの収益は約10億ユーロだった。
 
ただ、VWの株式取引価格の変化に対応してポルシェが実施した株式オプション現金取引によって、VW社の普通株式を取得する上でのリスクヘッジも行った。この取引による利益は68億3400万ユーロだった。年度末現在保有のVW社の株式は全体の22.3%で、株式保有によるポルシェの利益は10億700万ユーロ。このうちの1億6040万ユーロが配当だった。
 
グループの税引き後収益は同51%増の63億9200万ユーロだった。
 
2009年1月30日にシュトゥットガルトのポルシェアリーナで開催される年次株主総会では多額の特別利益を考慮し、普通株式1株あたり0.694ユーロ、優先株式1株あたり0.70ユーロの配当増、また普通株式および優先株式1株あたり2.00ユーロの特別配当が提案される予定。この結果、配当総額は約4億7200万ユーロ、同23%の増加となる。
 
ポルシェ・オートモービルホールディングSEの業績は好調だった。グループ売上高は同1.3%増の74億6600万ユーロを記録した。100%子会社のポルシェAGの販売台数は同1.2%増の9万8652台だった。『カイエン』シリーズが好調だったためで、販売台数は同34%増の4万5478台と、新記録を樹立した。
 
一方、今期は、販売台数の大幅な減少を見込んでいる。特にポルシェにとって最大の単独市場となっている米国での新車需要の低迷が影響する。
 
2008年8月から11月までの4か月間の売上高は、前年度同期が23億6000万ユーロであったのに対し、20億ユーロにとどまっている。販売台数も同様の傾向で、前年同期の3万700台に対し、今期は2万5200台と減少している。

《レスポンス編集部》

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