29日に発表された新型日産『ムラーノ』。しかし、海の向こう北米ではすでに今年1月からリリースが開始されている。ムラーノファンにとっては、「やっと日本発売」という印象だが……。
「(日本での発売が遅いことに関して)特に大きな理由があったわけではないのですが、ひとことでいえば生産キャパシティです。北米仕様も九州で作っているので、生産キャパシティの関係で日本仕様も同じ時期に一斉に作り始めることができなかったんです」(日産自動車商品企画本部商品企画室チーフ・プロダクト・スペシャリスト岩本洋一さん)。
もうひとつ気になるのは、“本来の姿”ともいえる北米仕様と日本仕様との違いだが……。
「フロントバンパーの形状、2.5リットルエンジンの追加、足まわりは、3.5リットル車は北米と同じですが2.5リットル車は専用にチューニングしています。加速性能に関しては、アメリカ人は、我々は“はや開き”と呼んでいるんですが、アクセルを踏んですぐに前に出る味付けを好む傾向があるので、それを好まない日本では変えています」
「それから、細かい話をするとカップホルダーの大きさが違いますよ。日本では500mlのペットボトルがメインですが、アメリカではファーストフードの大きなカップが入らないと納得してもらえなえないので作り分けています」
ちなみに日本仕様のフロントバンパーは欧州仕様と同じ形状。形状変更に関しては、衝突安全の歩行者保護要件の違いなどに関連したものである。