「人工知性を想像する」神林長平×円城塔、SF作家によるセミナー

2007年11月20日(火) 08時10分
左から塩澤快浩編集長、神林長平氏、円城塔氏の画像
左から塩澤快浩編集長、神林長平氏、円城塔氏の画像
神林長平氏の画像
円城塔氏の画像
セミナー修了後のサイン会の様子の画像

東京・秋葉原で10月20・21日に開催された産学連携推進機構主催の「アキバ・ロボット運動会2007」。同イベントの一環として、20日に早川書房によるロボットSFセミナー「“人工知性を想像する”神林長平氏×円城塔氏」が開催された。

今回の対談形式のセミナーは、SFファンにとっては興味深い取り合わせだ。神林氏は、ファンによって選ばれる星雲賞を『戦闘妖精・雪風』(早川書房刊)シリーズ2作(3作目は現在連載中)などで、小松左京氏とタイ記録となる4度も受賞するなど、現代の日本SF界の第一人者。

一方の円城氏は、『オブ・ザ・ベースボール』が第137回芥川賞にノミネートされ、第104回文學界新人賞を受賞した新人作家。早川書房からは『セルフ・リファレンス・エンジン』が発売されており、その書評を担当し、高評価しているのが神林氏だ。円城氏は、神林氏に大変な影響を受けたそうである。

セミナーは、SFマガジン編集長塩澤快浩氏の司会によって進行した。人工知性やロボットについて、両氏が自らの考えを披露したほか、自著に登場する人工知性やロボットについてのコメントが出されたり、最新作の今後の展開などが語られたりした。円城氏はまだ著作が少ないため、自著に登場する人工知性やロボットについては、どちらかというと神林氏の作品をメインに進んだ。

神林氏し、実は明確なロボットの「定義」を決めていなかったという。戦闘妖精・雪風で主人公が乗る戦闘機「雪風」には人工知性が搭載されているが、もちろん戦闘機なのでロボットではない。また、人気作『火星』シリーズ3部作に出てくる「機械人アミシャダイ」については、読者はアンドロイド(人型ロボット)と認識している人が多いが、作者自身としては「機械」なのだという。

神林氏の考えるロボットとは、感覚的に「かわいい」が重要らしく、「ホンダ『ASIMO』は間違いなくロボット」だそうで、その先祖の「Pシリーズ」などは等身大で迫力があるからロボットに含めたくない模様。最終的にロボットの定義に関しては、「宿題にさせてください(笑)」であった。

故・手塚治虫氏の名作『鉄腕アトム』については、「あれはアニメとかマンガだよね」というコメントだった。あそこまでいくと、リアリティがないという意味と思われる。『機動戦士ガンダム』のモビルスーツに代表される人型兵器に関しては、「『ガンダム』は乗り物でしょう。大きすぎてかわいくないし」(笑)という意見であった。

《デイビー日高》
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