三菱自動車は9日、東京モーターショー出展車両の一つであるコンセプトカーの『Concept-ZT』を先行発表した。ズバリ、一時消滅中の『ディアマンテ』の後継車と目されているモデルだ。
ワールドプレミアで、三菱ブースの目玉のひとつとなる一台。全長=4950mm/全幅=1820mm/全高=1440mmという、かなり大きなサイズのセダンというか、サルーンがこのConcepr-ZT。
開発担当者によると、「まだ市販化するなどの決定はされていませんし、三菱としてこのクラスのセダンが必要なのか、もう少し検討する必要があると思います」という。
確かに回復基調にあるとはいえ、そもそも日本でこのクラスのセダンに対する需要があるかどうかは、吟味する必要があるだろう。とはいえ、そんなマーケティング的な話は別として、そのスタイルは理屈抜きでかっこいい。
フロントがアウディ車に似ていなくもないが、デザイナーによれば「よく聞かれます(笑)。ただ張り出しを強調した結果なのですが、なにがなんでも逆スラントの三菱顔にすればいいというわけでもなく、ある程度控えめにした結果です。それにドイツ車のように面だけで見せるのではなく、モールなどのメッキパーツを随所に埋め込んだり、ホイールにゴールドをさりげなく取り入れたりして、アクセントを付けることで独自性を出しました。和の感性をうまく取り入れた、日本的な解釈のセダンです」とのこと。
それはインテリアに目を移すとよくわかり、赤みを帯びたライトブラウンのレザーシートはしっとりとした佇まいだし、黒木目と金属のコントラストなど、和モダン的なエッセンスで仕上げられている。日本人にとって、なんとも落ち着く空間だ。