英紙記事を発見…1961年、ホンダのTTレース上位独占を讃える

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1961年にイギリスのマン島で開催されたTT(ツーリスト・トロフィ)レースにおいて、ホンダは125cc、250ccの両部門で1位から5位までを独占する快挙を成し遂げた。『デイリー・ミラー』紙の記事はAP電として世界に配信された。この記事を、大英図書館(British Library)で見つけることができた。

本田宗一郎氏が、有名な「マン島出場宣言」を発表したのが1954年、そして1959年のレース初出場以来わずか3年で、この偉業を達成した。これはホンダの名を海外に広める好機となった。

マン島TTレースは、1907年から開催されている伝統のレースで、今年100周年を迎える。このイギリスの伝統のレースに参戦して、わずか3年で上位独占をはたしたホンダには、イギリスの新聞も驚嘆と賞賛の記事を相次いで掲載した。

そのひとつ、『デイリー・ミラー』紙の記事は、外国通信社AP電として世界に配信され、日本でも翻訳されて紹介されている。

その記事では、「英国オートバイ会社の一重役がホンダレーサーのエンジン内部を見た後語った言葉を次のように引用している。『車を分解して見た時、率直に云って、余りにも良くできているので、我々は恐怖心におそわれた。それは時計のようにできており、何ものの模倣でもなかった。全く独創的アイデアでしかも非常にすばらしいアイデアから生み出されたものであった』」と、ホンダのマシン、「RC162」の素晴らしさを讃えている。

このAP電の記事の元となった『デイリー・ミラー』紙の1961年6月23日付け記事を、大英図書館(British Library)で見つけることができた。新聞記事そのものの画像を載せることは、著作権上の問題があるためできないが、記事の一部を引用しよう。

The Rising Sun of Japan blazed brightly over the TT races at the Isle of Man last week, as Japanese motor-cycles won FIRST FIVE places in both the 125 and 250 c.c. events.

How did the Japanese manufacturers -- whose machines were competing at the Isle of Man for only the third time -- achieve their spectacular success?

To find the answer, a British motor-cycle firm stripped down one of the Japanese machines.

This is what the British firm's works director said:  
"When we stripped the machine, frankly, it was so good it frightened us."
"It was made like a watch and it wasn't a copy of anything."
"It was the product of original thinking and very good thinking."

(Daily Mirror, Friday, June 23, 1961)

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