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【池原照雄の単眼複眼】ゴーン社長が提示した野心的「ルノーコミットメント」

2006年2月15日(水) 09時48分
【池原照雄の単眼複眼】ゴーン社長が提示した野心的「ルノーコミットメント」の画像
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◆持続性ある収益と量販狙う

昨年4月からルノーと日産自動車の社長兼CEO(最高経営責任者)を兼務しているカルロス・ゴーン氏がルノーの中期経営計画を公表した。日産を再建から成長へと導いた「コミットメント」手法を導入、経営陣の進退をかけた拡大路線を提示した。ゴーン体制になって第3次の中期計画に取り組んでいる日産との連合で、2009年までには世界3位の座を確実にするという道筋でもある。

先週9日、ゴーン社長はパリ郊外のルノー本社で2005年の業績とともに中期計画「ルノーコミットメント2009」を発表した。その様子をルノーのホームページで見ることができる。身ぶり手ぶりいっぱいのプレゼンテーションは、これまで日本で何度も見かけたのと同じ光景だ。

中期計画の副題には「欧州で最も収益力と量販力のあるメーカーをつくり、持続させる」とある。コミットメントの柱は、09年の世界販売を05年実績より80万台多い333万台とし、売上高営業利益率は同期間に3.2%から6%に高めるというもの。


◆同工異曲ならぬ同工同曲

これまでの日産の中期計画同様、収益性と規模を指標に掲げており、同工異曲ならぬ「同工同曲」のプランだ。目標は社内の誰もが共有できる「シンプルなものでなければならない」(ゴーン社長)が持論だけに、日産で成功した明快なコミットメント手法がルノーにも持ち込まれた。

高い目標設定も日産と同じだ。ルノーは過去7年間で約40万台の販売増を達成しているが、「ルノーコミットメント」では4年間で倍の上乗せを図る。昨年4月の兼務以来、ゴーン社長が仔細にルノーの潜在力や日産との協業効果を検討したうえでの数値ということだ。これまで日産でのコミットメントをすべて達成して周囲の猜疑を打ち消し、掲げる数値への信認度を高めてきた。


◆新「ビッグ3」への道筋

この数値には、もうひとつの意味合いも含まれる。日産・ルノー連合の05年の世界販売は613万台。3位のフォードモーターとの差は70万台程度に縮まった。

日産は現行の中期計画「バリューアップ」で08年度に420万台という目標を掲げており、ルノーの今回の目標と合わせると、99年には750万台レベルとなる。フォードが大きく巻き返さない限り、GM(ゼネラルモーターズ)、トヨタ自動車と並び日産・ルノー連合の「3位以内」が確定的となる。

それは、ゴーン社長が自らに課す自動車メーカー経営者としての当面のゴールでもある。氏が好んで使う「野心」が「ルノーコミットメント」に込められている。

《池原照雄》
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