東京オートサロン2006のホンダブースに展示される『シビック』モデューロコンセプトにはドアミラーがない。しかし、ドアミラーのかわりにカメラが後ろ向きに設置されていて、後部のようすはメーターパネル脇のモニターで確認する。
「バイクのミラーのように、ほんのわずか視線をずらすだけで後ろを確認できるのが狙いです」とインテリアを担当した、ホンダアクセス・デザインブロック研究員の相澤文彦さんは説明する。
「シビックはスピードメーターをインパネ上部にレイアウトしていますが、そのスピードメーターの左右にモニターを置き、そこにカメラの映像を映し出しているんですよ。視線を動かすことなく、運転に集中できる工夫をしています」
運転に集中するための工夫はそれだけではない。ステアリングにはスポーク部分にコントローラーを内蔵し、モニターで確認しながらステアリングから手を離すことなく制御系のコントロールが可能になっているのである。
「汗クサいようなスポーツ感ではなく、サラッとした近未来的なスポーツテイスト」と相澤さんがいうシビック・モデューロコンセプトのインテリアには、ハイテクを利用した「運転への集中」というスポーツドライブだけでなく安全にも貢献するアイデアが詰まっている。