警察庁は14日、暴走族OBを中心に構成され、旧型バイクで暴走を行う「旧車会」と呼ばれるグループが全国34都府県に200以上存在することを明らかにした。参加メンバーは2000人を超えており、道路交通法違反容疑で摘発されたグループもあるという。
これは警察庁・交通指導課が明らかにしたもの。
「旧車会」と呼ばれるグループについては、元々は旧型バイクの愛好家グループを示しす言葉だったが、ここ数年は暴走族OBで構成され、自分たちの現役時代に使っていたバイクを用いて暴走行為に参加するグループを示す言葉として使われることが多くなってきた。
発祥は群馬県とも言われているが、高齢化が進む暴走族の一派が旧車会に転じたことや、これを紹介するバイク雑誌などによって関東から全国に伝播。今では34都府県で約200グループ、2000人近くのメンバーが存在するものとみられる。
こうした旧車会のメンバーが現役の暴走族メンバーをOB権限で指示。暴走行為に積極参加していることも確認されている。旧車会単独の暴走も今では珍しくなく、東京都や宮城、高知などでは道交法違反(共同危険行為)摘発例がある。
警察庁では「旧車会というものには今も一定の基準がないが、暴走族に近い行動を行っているグループもある。今後は実態把握に努めたい」と説明している。
また、警察に対しては暴走を伴わない、旧型バイクの愛好者グループから「旧車会=暴走族と見なすのは止めてほしい」との意見も寄せられているようで、このあたりの分類にも苦慮させられそうだ。