【D視点】シボレー コルベット 新型…世界水準の功罪

2005年6月5日(日) 11時44分
【D視点】シボレー コルベット 新型…世界水準の功罪の画像
C1:初代コルベットの画像
コルベット・メイコ・シャークIIコンセプト(1965)、後にコルベット・マンタレイと改名の画像
コルベット・スティングレイ・コンセプト(1959)とビルミッチェルの画像
C3:3代目コルベットの画像

★乗る前から納得のスタイル

最近のクルマはモデルチェンジでどんどんサイズアップする傾向のなか、8年ぶりフルモデルチェンジの新型シボレー『コルベット』がサイズダウンしたことには注目される。

欧州のラグジュアリースポーツカーと比較し充分にコンパクトで、「アメリカ車は大きい」というイメージを完全に払拭している。“よりパワフルに、情熱的に、精緻”に進化した証がサイズダウンと聞かされながら見るスタイルは、乗らなくても納得してしまいそうだ。

まず、固定式となったヘッドランプに目が行く。ボディと面一な風防から覗くプロジェクションランプとバンパー下のエアインテイクからなる面構えはフェラーリ『575Mマラネロ』を髣髴させる。

やや丸みを帯びた低い先端からコークラインを描きながら、高めのコーダトロンカのテールエンドで終わる歯切れの良いキャラクターライン。大口径のホールに支えられたタイトでバランスの良いオーバーハングのボディ。完成度の高いシルエット等々、納得の要素は豊富だ。

ピニンファリーナによる、やや女性的なデザインのフェラーリに対し、コルベットの鍛えられたアスリートのような力強さと歯切れの良いデザインこそ、スポーツカーにふさわしい。

欧州のラグジュアリースポーツカーの得意分野であるエンジンパワー、操縦性などの性能に関しても劣るものはない。このクラス随一の美しさを備え、しかも価額だけはリーズナブルな新型ベットは、この手のスポーツカーを楽しみたいユーザーにとって朗報だ。

インターナショナルなスペックを備えたコルベットは、今や完璧なグローバルカーに変身した。しかしこれには諸手を上げて喜べないところがある……。


D視点:デザインの視点
筆者:松井孝晏(まつい・たかやす)。東京造形大学教授。元日産のデザイナーで、『Be-1』をプロデュースした。

★乗る前から納得のスタイル
★アメリカンドリームのバロメーター
★ポストグローバリゼーション

《松井孝晏》
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