【インプレッサS203速報】切れ味鋭い高回転フィール

2004年12月31日(金) 20時58分
STi『インプレッサS203』の画像
STi『インプレッサS203』の画像
各部のバランス取りやボールベアリング大径ターボの採用で、全域トルクフルかつ高回転域までキッチリ吹けるユニットに仕上がっているの画像
オーディオやシフトまわり、ペダル類にあしらったメタリックのワンポイントが上質なスポーツ感を演出の画像
リヤサスは、スタビ径の変更(φ20→φ21)やピローボールブッシュリンクの採用で回頭性と路面追従性を向上させたの画像

STiが発売するインプレッサの限定車、インプレッサ『S203』には320psを発揮するチューンドエンジンが搭載されている。排気量はベース車のSTiバージョンと同じだが、ボールベアリングターボのタービンの直径をφ53からφ56に大型化し、ブレードの枚数を11枚から9枚に減らすことで、レスポンスを落とすことなく、高出力化を図っている。

S203の開発を担当したSTi商品企画部長の伊藤健さんは「このエンジンは320psまで最高出力が高めてはいますが、数値を追うのではなく、高回転まで回したときの気持ちよさにこだわって開発しています。そのために、4つのピストンの重さは同じ重量のものをピックアップし、クランクシャフトは僅かな誤差でも削ってバランスを取っています」と説明。

実際にS203のエンジンは高回転での切れ味が鋭く、8000rpm付近まで一気に吹け上がり、パワーが落ち込むことはない。ベース車のSTiバージョンも7000rpmまでは綺麗に回るが、その先でパワーの伸びは止まってしまう。4000rpmから8000rpmまでのパワーフィールは、ベース車より格段に気持ちよくなっている。それでいながら、低回転でのトルクも細くなっていないもの魅力だ。

乗り心地に関しては、スプリングレートを50%も強化している割には、激しく硬くなっている印象はない。道路の継ぎ目などで、多少突き上げが硬くなっていると思わせる程度。コーナリング時には、サスペンションが適度にストロークしてくれるので、クルマの挙動はつかみやすい。慣れてきたら、前後の減衰力のバランスを変えてみるのも面白そうだ。

高回転で乾いた硬質なサウンドを奏でる、ストレート構造の低背圧マフラーも、この気持ちよさにひと役買っている。しかもアイドリング時や街なかを走行している際には、ノーマルと変わらないほど、静かに抑えられているのも美点。

また、ベースボディにSTiバージョンの標準車を用いたことで、ロードノイズや細かい振動も抑えられている。S202のように『スペックC』をベースとしたら、難しかっただろう。

S203の走りは「大人の走り」を目指し、それはじゅうぶんに表現されている。とはいえ、320psを発揮するエンジンを手に入れたインプレッサの走りは、まだまだ刺激に溢れている。

《岡島裕二》
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