●クラリオン考案のインターフェイスがいい
注目の「ブラウズ」ボタンも使い勝手が良かった。その内容はiPod側の内容が移行された形となってそのまま表示され、このボタンを最初に押して表示されるのは「ARTIST」「ALBUM」「SONG」「GENRES」「CONPOSERS」の5つ。
それぞれのカテゴリーで絞り込めば、その一覧が表示され、表示しきれない項目は左下のカーソルボタンで上下に移動することになるが、その動きはとても良かった。
この辺の操作系はクラリオン自身が考案したもので、とくにアップル社からの注文があったわけではないようだ。ただ、この状態で希望の項目を選ぶには「スクロールホイール」が使った方がスムーズに行えるはず、といった声も出るだろう。しかし、実際に操作した印象ではむしろVRX755VDが採用したこの方法が正解だったように思う。
その理由は、仮にタッチパネル上で「スクロールホイール」の動きに対応できたとしても、指の動きを画面上で正確に行うのは困難と思えるからだ。
たとえばiPodでは、本体をグリップしながら「スクロールホイール」の操作ができるけれど、VRX755VDではそうした操作は不可能。むしろ本機のように指でダイレクトにタッチする感覚の方が操作性は優れているように思えるのだ。
仮に「スクロールホイール」のようなフィーリングを用意するとすれば、それはリモコンでの操作となるべきだ。手元でクルクルと回しながら操作をした方が使い勝手はかなりいいはず。もっと言うならば、上下での動きに合わせるのなら、個人的にはジョグダイヤルとプッシュボタンの組み合わせが使いやすいように思う。
本体に手を伸ばして操作できるのは、せいぜい再生/停止、トラックサーチぐらいで、それ以上の操作は安全上からも好ましくないと思うのだ。
●既存モデルから小変更で
●見慣れた画面、予想以上のフィーリング
●クラリオン考案のインターフェイスがいい
●日本投入への障害と実現のタイミング