12月4日、シトロエン・ジャポンから『C5』のビッグマイナーチェンジモデルが発売された。今回のトピックは、大きく印象を変えたエクステリアデザインだ。
【D視点】キャデラック STS …バウハウスが造った夢のピラミッド
★抽象的概念から生まれた現代のピラミッド
日本ゼネラルモーターズ(GM)は、10月12日に新型キャデラック『STS』を発表した。『セビルSTS』の後継で、キャデラックのラグジュアリー・パフォーマンス・セダンとしては25年ぶりの後輪駆動モデル。
キャデラックSTSは、高級車としての乗り心地と室内空間、卓越した走行性能を追及したとしているが、デザインを見る限りメーカの意気込みを信じて良さそうだ。
2003年の東京モーターショーのGMブースに、ボディはもちろんすべての部品が“角々な”、豆腐を大きな包丁でザクッと切り込んで仕上げたようなデザインの『CTS』、『SRX』、『XLR』が出品された。
「新しいことをやるにはこれくらいのインパクトが必要」ということは理屈では分かっていても、感覚的にはついていけず、キャデラックがはたして本気なのか疑ってしまった。
このショッキングなデザインも、今やキャデラックの個性として市民権を得た。シリーズのデザイン経験に裏打ちされたSTSは、高級車らしい風格もでて、カッコ良くさえ見える。完成度も高く真打登場というところだ。デザインの純粋さやインパクトではCTSに一歩譲るが、物事の熟成の順番としてこうなるのは仕方が無い。
デザインの歴史を見ると、一方の極に自然を模倣した具象的で有機的なデザインがあり、もう一方の極として自然と対峙しながら人間特有の抽象的概念から生まれた無機的なデザインがある。
抽象的デザインの代表格としては、その巨大さと明快さでエジプトのピラミッドが挙げられる。同じく巨大な工業製品であるキャデラックSTSもクルマのデザイン史における一方の極としてピラミッドに匹敵する労作と評価したい。
D視点:デザインの視点
筆者:松井孝晏(まつい・たかやす)。東京造形大学教授。元日産のデザイナーで、『Be-1』をプロデュースした。
★抽象的概念から生まれた現代のピラミッド
★“ネオ”アメリカンドリームはキャデラックから
★キャデラックの復活はバウハウスの発展
もっとも泥棒に入られやすいクルマ…侵入テスト
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