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パチンコ放置死で父親に実刑…情状酌量の余地なし

2004年12月3日(金) 10時24分

2歳の男児を車内に放置したままパチンコ店で遊戯し、この男児を熱中症で死亡させたとして重過失致死の罪に問われた26歳の男に対し、裁判所は禁固1年2カ月の実刑を言い渡した。

判決公判は11月30日、神戸地裁で開かれた。

問題の事件は今年7月30日に発生している。同日の午後4時ごろ、兵庫県篠山市内の病院に「子供の容態がおかしい」と、25歳(当時)の男が自分のクルマに乗せて駆け込んできた。

2歳の男児はぐったりとした状態で意識もなく、治療は行われたものの午後5時すぎに死亡した。

死因のひとつとして熱中症の可能性が疑われたことから医師が警察に通報。駆けつけた兵庫県警・篠山署員が男に対して事情聴取を行ったところ、パチンコ店の駐車場に止めたクルマの中に男児を放置していたことを認めた。

男は同日の午後1時30分ごろに篠山市風深付近にあるパチンコ店を訪れた。男はパチンコに熱中していたが、死亡した男児はクーラーも掛けず、ほぼ密閉された車内に約2時間30分に渡って放置。これが原因で熱中症となった。

当日の最高気温は男児の異変を男が発見する直前の午後3時43分に記録しており、摂氏33.2度。車内温度は同70度を超えていたとみられる。

警察では男を保護責任者遺棄致死容疑で逮捕したが、後に重過失致死に変更して送検されている。

11月30日に行われた判決公判で、神戸地裁の杉森研二裁判官は「被告は炎天下の車内に、クーラーを掛けない状態で3時間に渡って長男を放置した」と指摘した。

その上で「被告はパチンコがしたいという一心でこの事件を起こしている。死亡した男児は自らの命を守るべき手段を取れないまま死亡しているが、これは父親としては配慮に欠けた軽率かつ危険な行動の、取り返しがつかない結果でもある。また、炎天下の車内に長男を放置した理由についても情状を酌量するような余地はない」として、被告に対して禁固1年2カ月の実刑を命じた。

《石田真一》

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