トヨタ自動車の新2BOX『ポルテ』は、同社が仏PSA(プジョー・シトロエングループ)との合弁で2005年2月からチェコで生産するコンパクトカーの1バージョンとの観測もあったが、全くの別物だった。
すでに『bB』『ファンカーゴ』など、さまざまな派生車種を生み出している『ヴィッツ』ベースのプラットフォームを採用した。
開発担当主査の杵築邦昌・第2トヨタセンターチーフエンジニアによると、プラットフォームは「前部はbB、後部はヴィッツ」を流用したという。低床と左側スライドドアが最大の特徴だけに、アンダーボディー中央部だけは専用となった。
その中央部の左側は開口部が大きく、サイドシルにはスライドドアのレールが入るため「強度の確保に最も苦心した」(杵築氏)という。それでもデザインの最終決定を起点とする開発期間は18カ月というスピードだった。