公共車両優先システムPTPS…アテにしていない?

2004年3月17日(水) 20時54分

広島県警は16日、広島市南区にあるJR広島駅新幹線口から広島市東区の安芸府中道路入口までの総延長3.6km区間に、路線バスなどの通行を円滑にするPTPS(公共車両優先システム)を導入し、同日の午前6時から運用を開始した。

安芸府中道路の沿線には今年4月に大型複合商業施設「ダイヤモンドシティ・ソレイユ」のオープンが予定されており、今後はこのシステムがフルに活用されることになりそうだが、このシステムを使うバス事業者はシビアな予測をしている。

PTPSはビーコンユニットを装着したバスがセンサーを通過したタイミングを判断し、前方の信号が青なら表示時間を最大10秒延長。赤なら逆に短縮させてバスの信号待ち回数を減らすなどして定時運転を確保するというもの。

新たにシステムが導入された区間では、これまでは平均2.6回あった信号待ちによるバスの停止が、導入後は1回まで減少し、平均所用時間も従来の7分41秒から1分短縮され、6分41秒になると見込まれている。

広島エリアへのPTPS導入はこれが2区間目となるが、今回導入された区間の近くには大型商業施設が今月19日にオープンするために道路混雑が予想される。PTPSによってバスのスムーズな運行を確保したいと警察は目論むが、バス会社は意外にシビアな考えを持っているようだ。

というのも、PTPS導入区間を通るJR広島駅−広島空港を結ぶリムジンバスについて、これを運行する5社は「空港連絡便という性格から20分以上の遅延は許されない」として、今回の導入区間を使わないコースを迂回路として国土交通省・中国運輸局に届け出ている。

空港リムジンバスは先行車の情報などから、20分以上の遅延が確定的となった場合には導入区間を使わずに別ルートを経由する。これはPTPSの実力が現時点では未知数であること、ソレイユに向かうクルマがどのていど集中するのか予想できないからだ。

実際に店がオープンしてみなければわからないが、激しい渋滞の中でもPTPSがスムーズにバスを進行させることができれば、システムに対する信頼度も向上することだろう。

《石田真一》

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