再発防止で賠償金を減額---バギーカー事故
2001年9月、宮城県仙台市内の遊園地で遊戯用のバギーカーがコース外に逸脱し、操縦していた当時17歳の女子高校生が死亡した事故について、盛岡地裁一関支部は10日、両親が管理会社に対して起こしていた損害賠償訴訟で9日までに和解が成立したことを明らかにした。事故を起こしたものと同型のバギーカーにシートベルトを取り付けるなど、類似事故の発生防止策が柱になっているのが特徴だ。
この事件は2001年9月27日午後、宮城県仙台市太白区内にある「仙台ハイランド遊園地」で起きた。アトラクションのひとつであるバギーカーが速度超過のためにコースを逸脱。約5m下に転落したというもの。運転していた17歳の女子高校生は転落した際に頭を強打して間もなく死亡。同乗していた友人も腹部を打つ軽傷を負った。
警察は事故原因を「速度超過を原因とするコース逸脱」と最終的に認定したが、遺族は「実際にはかなりのスピードが出るにも関わらず車両にシートベルトが装備されず、コース逸脱を防止する強度がある柵も設置されていない。事故発生の原因は最低限の安全対策を怠った遊園地側にある」として、総額6700万円あまりの賠償請求を盛岡地裁一関支部に起こしていた。
9日までに成立した和解では、遊園地側が慰謝料と逸失利益として3200万円を支払うことだけではなく、今後の類似事故発生を防ぐ対策を行うということが明記された。具体的には事故を起こしたものと同型のバギーカーにシートベルトの取り付けを行ったり、コースに車高よりも高くて丈夫な柵を設置し、路外への転落を防ぐなどの改修を行うことが和解調書に盛り込まれており、被告の遊園地側はこれを近日中に実施することを約束しているという。
遊戯施設で発生した事故について、こうした再発防止策が和解内容として掲げられるのは極めて異例だが、原告はこの点を被告側へ強く求めており、これを和解調書に明記することで賠償額の減額にも応じたとされている。
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