【新型ホンダ『インスパイア』発表】正しい姿勢で乗ってこそ活きる安全システム

2003年6月23日(月) 13時01分
マルチインフォメーションディスプレイに出る「BRAKE」表示がシステム動作開始の合図の画像
このシートベルトは着用を想定して故意に弛ませてあるが…の画像
E-プリテンショナーシステムが完全に動作するとここまで締め上げるの画像

新型『インスパイア』に数々のハイテク装備が搭載されているが、その最たるものは追突軽減ブレーキ(CMS)+E-プリテンショナーの組み合わせだろう。ミリ波レーダーで前車との距離を測定。ブレーキを自動的に掛けて速度を落とし、同時にシートベルトを巻き上げてドライバーの体を固定するなどして追突被害を軽減するものだ。

レーダーからの情報によって「衝突の危険性が避けられない!!」とコンピューターが判断した場合、ベルトを締め上げ、故意にショックを感じるような減速動作を取ってドライバーに危険発生を知らせる。

この段階でドライバーが気づいて回避動作を行った場合、そこから先の動作はキャンセルされるが、もし気づかない場合には一段と強く締め上げて、さらに強いブレーキを掛ける。

商品・技術戦略室の金子隆浩・主任研究員は「60km/hで追突するよりも、30km/hで追突した場合の方が被害は確実に減少します。このシステムは完全にクルマを止めるものではなく、減速アイテムなのです」と説明する。

発表会では実際の回避動作のうち、E-プリテンショナーによるシートベルト巻上げが体験できた。最初のベルト引き込み量はわずかだが、聞き慣れないモーターの音が耳元で響くため異常には気がつくかもしれない。

だが、それに気付かなかった場合にはさらにベルトを巻き上げて衝突に備えることになるが、この際の巻上げ力はかなりもの。シートバックに体が貼りつくぐらいの感覚と言っても決して誇張はない。

もちろん、このシステムの能力を100%発揮するためには、正しいドライビングポジションでシートに座り、シートベルトもしっかりと着用しておく必要がある。故意にシートを倒しすぎたり、ベルトを緩くさせるグッズなどを使った場合には何の役にも立たない。そしてこれがあくまでも“追突軽減システム”であることも。

《石田真一》
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