またもパチンコ中毒! 起こるべくして起きた放置死事件

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駐車場に置いたクルマの中に1歳3カ月の幼児を放置し、熱中症で死亡させたことで重過失致死罪に問われた24歳の女に対する判決公判が11日、静岡地裁浜松支部で行われた。裁判所は被告の女に禁固2年(執行猶予4年)の有罪判決を言い渡している。

問題の事件が起きたのは今年3月27日の午後で、被告人は同日の午前9時ごろから静岡県浜北市内のパチンコ店に向かい、当時1歳3カ月の長女を放置していた。午後3時過ぎに帰宅しようとした際、長女のぐったりとした様子に異常を感じ、病院へ運んだが、多臓器不全などが原因で3月29日の未明に死亡している。

警察では女を保護責任者遺棄致傷の疑いで逮捕していたが、取り調べの際に「パチンコに夢中になり、戻るまでは長女の存在を忘れていた。クルマに戻ってきたら様子がおかしいので驚いた」などと供述していることから極めて悪質な事例と判断。長女の死亡を受け、容疑を重過失致死に切り替えていた。

静岡地裁浜松支部の太田剛彦裁判官は「被告は以前からパチンコ店の駐車場に置いたクルマに長女を放置しており、警察官や実の親から何度も注意を受けていた。それでも被告は自分の欲望を満たすため、安易に放置を繰り返している。今回の事件は起こるべくして起こったもので極めて重大な過失が認められる」と指摘した。

しかし、事件の発生を機会に本人が深く反省していることや、一種の社会的制裁は受けているものと判断し、禁固2年の求刑に対し、禁固2年(執行猶予4年)の有罪判決を言い渡した。

《石田真一》

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