デンソーは4日、トヨタ自動車と共同開発したフロンフリーエアコンが、燃料電池車・トヨタ『FCHV』に搭載された、と発表した。フロンを冷媒として使わないカーエアコンが市販車に搭載されたのは世界で初めて。
フロンフリーカーエアコンは、冷媒を従来のフロンガスから二酸化炭素に置き換えたもの。従来のカーエアコンに使用されている代替フロンHFC-134aは、オゾン層を破壊しないものの、地球温暖化への影響が大きい。二酸化炭素も温室効果ガスとして知られているが、HFC-134aは二酸化炭素の1300倍という温暖化影響がある。
自動車以外では、冷蔵庫などですでに二酸化炭素が使われている。自動車は使用要件が特殊であることなどから、実用化した例はこれまでになかった。フロンガスと異なり、二酸化炭素を高圧で利用するため、コンプレッサは内部もれがない耐高荷重性とした。また熱交換器は、チューブ・ヘッダなど部品の最適化を図った。