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自分のPTSD症状は落下物管理を無視したJHの責任---前例の無い裁判?

2002年5月15日(水) 12時00分

「自分がPTSD(心的外傷後ストレス障害)になったのは、日本道路公団(JH)の作業用車両が落下物対策に力を入れてこなかったため」として、JHと車両を管理する道路設備会社、そしてその運転手などに対して総額4285万円の賠償請求を求めた民事訴訟の第1回口頭弁論が14日、大阪地裁で開かれた。JHなどは「事故の直接責任は無い」として、争う姿勢を見せている。

この訴えは滋賀県に在住する67歳の男性が起こしたもの。訴えによるとこの男性は1999年5月18日、京都市内の名神高速道路上り線を走行中、前を走っていたJHの作業用車両から落下した車両誘導用の矢印看板を踏み、コントロール不能になるという事故を起こした。

男性のクルマは看板を踏んだ状態で止まり、外傷やクルマの破損も無かったが、事故の直後から何かが落ちる音に過敏となり、睡眠時には鉄板が自分に向かって落ちてくる夢を見るようになったという。病院での診断の結果、男性の症状は「死の恐怖に直面したことによるPTSD症状」と認定され、現在も定期的な治療を続けているという。

14日の口頭弁論で被告のJH側は「公団としては事故の直接的責任はない」と答弁し、全面的に争う姿勢を見せた。また、作業車両を管理していた道路設備会社は「事故を起こしたのは事実だが、判断は裁判所に一任したい」と答弁した。

落下物が原因で争う裁判は他にも例があるものの、事故当時に負傷したことではなく、心的なストレスを原因に争う裁判は珍しいのではないだろうか。

《石田真一》

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