「被告に罪悪感の欠如あり」で懲役期間が1年延びる---常磐道逆走事故
忘年会で飲酒し、酩酊状態であることを認識しながらクルマを運転し、高速道路を逆走してクルマ3台に衝突するという事故を起こして4人を死傷させた元自動車ディーラー社員に対し、東京高裁は22日、一審の水戸地裁判決を破棄し、それより重い量刑を言い渡した。
この事故は2000年12月2日深夜、茨城県つくば市内の常磐自動車道上り線で発生している。追い越し車線を走っていたクルマ3台が、逆走してきたクルマと次々に衝突。4人が事故に巻き込まれて死傷するという惨事になった。警察の調べで、逆走してきたドライバーは茨城日野自動車の営業スタッフと判明。そして当時は会社の忘年会帰りの途中で、飲み過ぎによって極度の酩酊状態であることも明らかになった。
検察は「忘年会で酒を飲み、酩酊状態で運転するのは故意に等しい。勤務先の自動車販売店も飲酒運転を容認していたのは悪質である」として、この社員を業務上過失致死・致傷容疑で起訴し、同罪としては最高量刑となる懲役7年を求刑していた。しかし、一審の水戸地裁は「被告に改しゅんの情が認められる」として、懲役5年の実刑判決を言い渡したが、これを不服とする検察側が控訴していた。
22日の判決で東京高裁の中川武隆裁判長は「酩酊状態で事故を起こしており、高速道路を逆走するなど、その行状は極めて悪質なのにも関わらず、被告には裁判当初から罪悪感が欠如している。一審で認定された改しゅんの情があるとは到底思えない」として、一審の水戸地裁判決を破棄。改めて懲役6年の実刑判決を言い渡した。
量刑不服として控訴審で争われるケースは多いが、今回のように検察の主張どおりに刑期が延長されるというケースは珍しい。このことから判断しても飲酒運転に対する厳しさというものが受け取れる。
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