燃料代をケチったことが事故に直結? 京都府警が運転手を送検---全国初
昨年7月に名神高速道路で起きたバス同士による追突事故について、京都府警は28日、事故の原因は前方を走っていたマイクロバスの燃料切れによるものだったとして、このバスを運転していた55歳の会社員を書類送検したことを明らかにした。
この事故は昨年7月5日の午後3時45分ごろ、京都府大山崎町内の名神高速道路上り線で、走行車線で突然停止したマイクロバスに、後続の大型観光パスが追突。双方の乗客や乗務員など36名が重軽傷を負ったというもの。
警察では事故の要因を捜査してきた結果、マイクロバスを運転していた男性の「原因不明の故障で止まった」と供述により、当初はエンジン関係の故障の疑いが強いとしていた。ところが詳細に調べた結果、このマイクロバスの燃料タンクが空となっており、現場に燃料が漏れたような形跡も無いことから、この男性をさらに追及したところ、途中で燃料切れを起こす可能性が高いことを認識しながらも、「何とかなるだろう」という安易な気持ちで運転し、そのうちに燃料が底をついて、いわば“ガス欠状態”で停止したことが明らかになった。
運転していた男性は高速道路に入る前から「燃料が足りないかもしれない」と認識しながら運転を続け、途中のサービスエリアでも「値段が高そうだから止めておこう。京都南インターチェンジを降りるまでは持つだろう」と給油を見送った。渋滞に引っかかるなどして予想以上に燃料を消費、大山崎町内で完全に無くなり、止まってしまったという。その間、大阪府吹田市付近で路肩に寄せようと試みたが、交通量が多く、怖くなって断念したという。
警察では「燃料切れになることを認識しつつ、燃料を入れなかったことが事故に直結した」と断定。その行為が悪質であるとして、この男性を業務上過失傷害の罪で立件することを決め、書類を京都地検に送付したという。
燃料切れが原因で起きた事故について、そのドライバーの責任を追及するというケースは例が無く、もしかしたら全国で初めてではないかと京都府警ではコメントしている。
ちなみに高速道路サービスエリアのガソリン価格は平均的な市価より高いが、劇的な差が生じているわけではない。現行ではレギュラー98円、ハイオク111円、軽油80円、LPG61円の上限価格が定められている。いずれの燃料でも、10リットル給油して100〜120円の差が出る程度に収められており、本当に微々たるもの。今回はその微々たる価格差をケチッたばかりに発生してしまった事故だともいえるのだ。
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