第35回東京モーターショーには、21世紀に相応しい技術を採用した多くのコンセプトカーが出品された。21世紀に相応しい技術とは、燃料電池、ハイブリッドシステム、低燃費・低排出ガス、安全技術、ITなどだ。中でも、いすゞを除く国内8社は様々なハイブリッドシステムやその応用技術を採用したコンセプトカーを展示した。ここではそういった中から、代表的なハイブリッドシステム或いはその応用技術を取り上げて見てみよう。
トヨタの『ES3』(イー・エス・キュービック)は、ECモ−ドで2.7リットル/100km、10-15モードで47km/リットルの超低燃費を実現したコンセプトカーだ。車両の軽量化、パワートレインの高効率化、空気抵抗の低減などを徹底的に追求している。ボディ・サイズは『ヴィッツ』より一回り小さく車両重量はわずか700kg、空気抵抗係数(Cd値)は4人乗りのコンパクトカーでは究極の0.23だ。パワートレーンは直噴ターボディーゼルとベルト式CVTの組合せ。
これだけなら3リッターカーのVW『ルポTDI』と同様な燃費低減手法だが、アイドルストップシステムに回生専用ジェネレーターとキャパシターを組合せたのが特徴だ。CVT出力軸に取付けられた回生ジェネレーターは減速時に発電し、その電力をキャパシターに蓄える。キャパシターの電力は12ボルトバッテリーに供給され、バッテリーの電力はエンジンの再始動などに使われる。そこで、エンジンによる発電機駆動の負担が減少し、燃費が低減する。ジェネレーターはモーターとしては機能せず、ハイブリッド駆動ではない。
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