トヨタ『ヴォクシー/ノア』に搭載されるエンジンは、『Opa』や『RAV4』などに搭載されている2.0リットル直噴「D-4」エンジンに、コラム4ATの組み合わせの1種類。
5ナンバーにするために2.0リットルエンジンを採用しているが、この車重(1480〜1580kg)では直噴のメリットは生かしにくいと考えるのが自然。なぜなら、エンジン負荷が大きくなるため、希薄燃焼で走る状況になりにくいからだ。
「トヨタでは、2.0リットルエンジンはすべて直噴で行くという方針です。実際、直噴を使うことで燃費は15%ほど向上しています」と語るのは、第1パワートレイン開発部の野呂田一彦・主担当員。
確かに、10・15モード燃費燃費は14.2km/リットルと比較的良好な数字ではあるが、直噴エンジンは実用燃費はさほど良くないという傾向は否めない。
「そうですね。エンジンが冷えているときや、多人数を乗せているような状況では希薄燃焼ではなくなってしまうので、10・15モード燃費とのギャップが出てきます。しかし、電子制御スロットルの採用などで、実用燃費でも10%程度は改善していると思います」と自信をのぞかせる。
低排出ガス認定は「★」(平成12年度基準から-25%)。有害物質が出やすい直噴エンジンとしては、現状ではまずまずの成績だと言える。