カワサキとスズキの提携に関し、東京モーターショー会場の2輪関係者の声を拾ってみた。
「4輪と違って2輪は趣味性が強い。量産効果でコストを減らしても、商品力が落ちれば意味がない」(ヤマハ役員)、「OEM商品を、どこまで差別化できるかわからない」(ヤマハ社員)、「これから、同じような提携が出てくるとは考えていない」(ホンダ役員)、「専売ディーラーが少ない2輪業界では、すぐ価格競争が起こるのでは」(スズキ社員)、「実用車の分野ではメリットがあるだろうけど、しょせん中国製にはかなわない」(ホンダ社員)---意外と否定的な意見が多かった。
これに対し、スズキの鈴木修会長は「やる気があればできる!」と一喝。「バイクはクルマより開発期間が短いので、共同開発効果もすぐに現れる」、「実用車はもちろん、スポーツバイクでも部品共通化によるメリットは見込める」と反論していた。