CEATECの会場内で次世代カーモバイル技術そのものを1テーマとして紹介しているのは、実はパナソニックだけだった。昨年はオーディオ圧縮技術などで他のメーカーも頑張っていたのだが、最近のIT不況が現実志向に向かわせているという感じを受けた。
パナソニックは実物のクルマと同じサイズのモックアップを持ち込み、モニター部分が取り外し可能となった次世代カーナビのデモンストレーションを行っている。モニターと本体の間は高速無線通信規格である「ブルートゥース」で結び、本体内メモリーに地図情報などをダウンロードすることで、クルマから外に持ち出して使うことができる。現実的にはポケットサイズの方が使い勝手は良いと思われるが、ケーススタディモデルなのでB5サイズノートパソコン並のサイズの液晶を使っている。
ナビには携帯電話と連動させて相手の居場所をそのまま目標登録する機能や、事故時の緊急通報機能などもセットされている。実用化に向けての最大の課題は高速通信が可能なインフラの整備だと開発担当者は言うが、そう遠くない将来に市販されそうだ。