気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2001年9月5日付
●日本GMがオペル車販売網構築、ヤナセ依存さらに低下(読売・8面)
●三菱・大江工場の生産設備を日産系の栃木富士産業に譲渡(毎日・8面)
●埼玉県警、「駐禁」盗難車取り逃がす、持ち主知らずに新車(毎日・27面)
●特殊法人廃止・民営化、「廃止」は4法人のみ、(朝日・1面)
●ホンダ、量産型のハイブリッド車本格参入、新シビック12月販売へ(朝日・11面)
●ホンダ、無断変速機の基幹部品・金属ベルトの自社開発成功、(朝日・11面)
●「景気感、冷え込み急」、主要226社調査、4社に3社「後退」(東京・1面)
●ホンダ次世代技術公開、未来の扉開く、歩行アシストロボットなど(産経・9面)
●高速道路にも割安「周遊券」、扇国土交通相表明(日経・5面)
●GMなど4社、ネット販売来月開始(日経・13面)
ひとくちコメント
経営再建中の三菱自動車が9月末で乗用車製造部門の閉鎖を決めている大江工場(名古屋)の部品製造設備を日産系の有力部品メーカー、栃木富士産業に譲渡する方向で検討に入った。正式発表ではないが、日経、朝日などがきのう夕刊、毎日がきょうの朝刊で掲載している。
栃木富士が三菱から土地のリースを受け、大江工場内で生産を継続。約350人の従業員も出向扱いで転籍させる方針という。栃木富士は日産自動車が20.5%を出資するデフロック・トランスファなどの部品メーカー。日産以外にも、三菱などへの納入実績があるが、日産からの受注落ち込みが影響し、業績は低迷状態を続けている。
ただ、最近は栃木富士に限らず、日産系の子会社では“親離れ”が加速しており、ほかにも三菱とは物流部門の提携など水面下の交渉がひんぱんに行なわれているという。弱い者同士がお互いの「痛み」を庇いあう、まさに、同病相哀れむということか……。