ホンダは9日、アルコール系の新燃料『ガイアックス』を使ったため、アルミ製部品が腐食して燃料が漏れ、エンジンルーム内で火災を生じた事例を明らかにするとともに、ユーザーに対して使用自粛を呼びかける異例の注意勧告を発表した。
現在までに報告されている事故事例は合計9件。トラブルの発生件数が最も多かったのは、1997年10月に発売され、3.0リットルV6エンジンを搭載した『オデッセイプレステージ』で7件。うち4件はエンジンルームでの火災を引き起こすなど重大な事故となった。他には1994年型の『シビック・クーペ』が燃料漏れを起こしたケースが1件、軽自動車『ライフ』で燃料パイプが破損したケース1件現在までに報告されている。いずれのケースもエンジン内のアルミ製部品がアルコールに侵されて腐食、そこから燃料などが漏れてトラブルに発展したという。
同社では「すべてのモデルは無鉛ガソリンの使用を前提に設計されている」として、ガイアックスの使用停止を呼びかけるともに、トラブルを起こした前例のあるモデルを中心に、アルコール燃料を使ったことのあるユーザーを対象とした無料点検を実施することを決めている。ただし、その点検でエンジンに不具合が発見された場合、修繕費用はユーザーの自費となる。
問い合わせは「オデッセイ・プレステージ専用ダイヤル(0120-886-198)」で受け付けている。