トヨタ自動車は27日、定時株主総会終了後の取締役会で取締役を選任した。住宅部門を担当している清水副社長を除いて、3人の副社長が退任、1人が副会長に退き、代わって専務だった8人が副社長に昇格した。これでトヨタは副社長ポストが9人という異例の体制となる。
一方、豊田英二最高顧問の三男、豊田周平取締役は常務に昇格した。周平氏は『ヴィッツ』の開発責任者で、欧州、日本でのヒットが認められ、昇格した。これに対してトヨタ最年少で取締役に就任した豊田章一郎名誉会長の長男の豊田章男取締役はそのまま留任。どちらかが将来の社長になるのは確実と言われているだけに周平氏が一歩リードしたかっこうだ。
ただ、どちらが社長に就任したとしても、世襲で豊田家に大政奉還されるのはグローバル企業への変貌が課題のトヨタにとって時代遅れとして批判も出ている。