気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2001年5月11日付
●スズキ、経済産業省課長を招聘へ、グローバル競争に備え(東京・10面)
●日産とルノー、経営一体化加速、「共同調達会社設立、欧州で商用車生産」(読売・8面)
●富士重工、「スバルプレオ」特別仕様車発売(読売・11面)
●マツダ、通信業務をNTT西日本に全面委託(毎日・8面)
●トヨタ、自動機能付き「ヴィッツ」を発売(朝日・13面)
●「ランドローバーディスカバリー」リコール届け(朝日・38面)
●三菱自動車、名古屋製作所で廃棄物の埋め立て処分ゼロ達成(産経・7面)
●大宇自動車、再生へ正念場、GMへの分割売却論浮上(日経・9面)
●日石三菱、興亜石油を完全子会社へ(日経・11面)
●ヤナセと三井不動産、車両整備、年間契約で提供、高級マンション入居者へ(日経・11面)
ひとくちコメント
鈴木修・スズキ会長の娘婿で経済産業省の経済産業政策局企業行動課長の小野浩孝氏が、スズキ入りすることになったと、きょうの日経と東京が報じている。小野氏は東北大法学部出身で、経済産業省では79年入省組のなかでも出世コースを歩んできたエリートキャリア官僚。
しかし、鈴木修会長の長女と結婚してからは、新車の発表会などにもマメに顔をのぞかせていたなど、スズキ入りするのは時間の問題とみられていた。小野氏は退官後、6月末に取締役に就任、義父から直接“帝王学”を仕込まれることになる。スズキには、すでにデンソーで修行を積んできた修会長の長男の鈴木俊宏氏がGM駐在部長を務めている。
当面、両氏とも修会長の参謀役としてグローバル戦略などを練るものとみられるが、小野氏は年齢的にも長男の俊宏氏より3歳年上で、旧通産時代に積み上げた幅広い見識などから判断すると、次期社長含みほぼ確実。娘婿の招聘で再び鈴木家による同族経営がより鮮明となりそうだ。