カーマルチメディア、あるいはテレマティックスの欧米での動きはどのようなものだろうか。カーナビの普及や、iモードに代表されるモバイル・インターネット端末の普及は日本が突出している。ここでは車載インターネット端末とそれにともなう各種サービスについて、欧米メーカーの最近の動きを見てみよう。
ドイツのハノーバーで3月に開催されたIT関連機器展示会「CeBIT」(セビット)には、自動車メーカーもテレマティックス関連製品を展示していた。BMWは「アシスト」のインターネット接続機能のほか、「インフォーム」アーキテクチャーを『X5』に搭載して展示していた。
インフォームとは「100万人のための情報」を短縮した名前。BMWやルノー、EU委員会などが協力して、クルマのような移動体へデータをローディングするためのプラットフォームやアーキテクチャー(標準システム)を開発しようとするプロジェクトだ。フレキシブルで個別の用途に対応でき、さらに「100万人」というように、誰にでも使えるものでなければならない。
BMWがCeBITで提案したインフォームは、サンマイクロシステムズと共同開発したもので、Javaコミュニケーション・プラットフォームを基本に用いている。