日本自動車工業会の奥田碩会長は17日夕刻、国土交通省を訪れ、三菱自動車工業のリコール隠しを契機に工業会で検討していた再発防止策を扇大臣に手渡した。
扇大臣は「車も人間の体と同じで、悪いところは勇気を持って診てもらうほうがいい」と話したうえ「リコールに関する統一基準がないのが問題では?」「(メーカーどうし)横の連携を強化するよう指導したら」と奥田会長に注文を付けた。同行した自工会幹部が啓蒙のためのパンフレットを手渡すと「遅きに失したんじゃないの?」とキツイ発言も。
対策では、不具合情報発覚からクレームするか否かの判断までを示した「模範的な体制・仕組み」を策定、これを基に各社が取組みを策定していく。また、リコールについては、代表権を持つ取締役またはそれに準ずる役員の経営幹部がリコール関連業務の責務を定め、業務遂行方針を策定するなど、トップの責任を明確化したのが特徴。
ただ、この対策はあくまで各社の自主判断でどう取組むかが問題で、実効性があるかは疑問だ。