日本電動車両協会は13日、昨年12月から今年3月まで京都市内で実施していた小型電気自動車(EV)の共同利用実験「京都パブリックカーシテスム」の結果を明らかにした。
このプロジェクトは昨年12月18日から今年3月20日までの間、京都市内で行われていたもので、EVの普及や渋滞緩和などを目的としている。事前登録した会社員や学生、主婦などのモニター会員350人が、市内6カ所の駐車場に配備されたEV35台を使い、仕事や買い物などに共同で利用した。
実験結果によると、1日あたりのEV1台の稼働率は2.1回で、平均の使用時間は1時間43分。稼働率での目標数値としていた2回をわずかながらに上回ったものの、1時間あたりに直した場合には29%となり、こちらは目標の50%を大きく下回ってしまった。
その要因として、ビジネス利用の目的が約70%と最も多く、利用時間が午前9時30分ごろと午後6時ごろに偏り、他の時間帯での利用率が極端に悪かったためとしている。
協会では今後、観光客も有料で使用できるようにすることで全体の稼働率を上げるという、次のステップの実験を早ければ今年夏頃から始める方針だ。