【F1開幕ダッシュ分析 Part. 3】新人もデビュー前にコースを熟知

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2001年が終わる頃には、きっと今シーズンはこう言われているだろう。「新人の当たり年だった」と。スーパーライセンス発給問題で揺れたキミ・ライコネン(ザウバー)は開幕戦でいきないのポイントゲット、一応ルーキーのフアン・モントーヤ(ウィリアムズ)に至っては第3戦であわや初優勝という活躍ぶりである。

ただし、モントーヤについては度々auto-ASCIIの座談会でも語ってきたように新人扱いすべきドライバーではない。ウィリアムズのテストチームを経てCARTの世界に行き、そこでチャンピオンになったドライバーである。たまたま記録の上でF1ルーキーと言えるだけの話しなのだ。……と説明してしまうと、ライコネンの活躍に対して説明がつかないではないか? ところがこれに関しても充分に説明がついてしまう。

いまから20年くらい前までは少なくとも、新人ドライバーを新人扱いして良かったのかもしれない。新人ドライバーが初コースに出たとき、最初にやるのはベテランドライバーの真後ろについて最速ラインとブレーキングポイントの学習だったからだ。ある有望株と評判だった新人ドライバーがベテランのチームメートの後ろについたとき、わざと違うラインを走られたというのは実話である。

ところが、現代のF1は情報戦であることは周知の事実。走行中のデータをすべて目視できるテレメーターの存在がある。つまり、昨年のデータではあってもすべてのコーナーの挙動が解析されている。F1級のドライバーならコース図とテレメータのデータさえあれば頭のなかですでにテスト走行ができてしまうものだと、某トップドライバーに聞いたことがある。

さらに言えば、PCゲーム上での疑似走行もコースを頭に叩きこむには打ってつけの素材なのだそうだ(ライコネンがPCゲームをやっているかどうかは未確認)。ただし、読者の皆さんが想像するような、まるでゲームセンターにあるリアルシミュレーターのようなものはF1チームにまだ存在しない。ただし、某メーカーではかなり精度の高いF1シミュレーターを開発中らしいが……。

コンピュータ上で空力解析を行う技術が実用化されようとしているいま、遠くない将来においては、新人ドライバーのテストはF1シミュレーターマシン上で行われるようになるだろう。新人というくくりで言うなら、最後に一言。「アロウズのベルノルディは並だとしても、ミナルディのアロンゾはひょっとすると大化けするかも……」。筆者の独り言でした(笑)。

《編集部》

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