出光興産は4月から低硫黄軽油を東京都に試験的に供給することが明らかにした。低硫黄軽油はエクソンモービル系の元売りが試験供給する意向を示していたが、出光が先陣を切ることで低硫黄軽油の精製競争が加速しそうだ。
出光では、硫黄分が現在の規制値の10分の1クラスとなる50ppmのものを、年間2万キロリットル分を都に供給する。都ではDPFを装着した都バスに使用して実用化に向けてデータを集める。
DPFは低硫黄軽油でないと機能しないものが多く、環境省では2004年に軽油硫黄分の規制値を50ppmに引き下げる。東京都のディーゼル規制の効果か、試験的ながら規制よりも3年前倒しで低硫黄軽油が準備されることになった。