異例の紙面買取も徒労に!? 中国『パジェロ』騒動

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異例の紙面買取も徒労に!? 中国『パジェロ』騒動
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三菱自動車が中国に向けて輸出している貨物型『パジェロ』のブレーキトラブル問題で、同社は17日付けの中国共産党機関紙の人民日報にお詫び広告の掲載を行った。

今回のトラブルでは、中国の検疫当局が9日に該当車種の「V31」と「V33」の禁輸措置と運転禁止を発表。三菱はリコールを発表し、12日から中国国内の全車両を対象にブレーキパイプの無償交換を行っている。

ところが今回の一件が「昨年8月に発覚したクレーム隠しに関連する」といったような報道が外電によってもたらされると中国側の反応が硬化。消費者団体が不買運動や訴訟を起こすための準備に入るための動きに出た。このため、三菱では読者数が多い人民日報の、それも一番目に留まりやすい最終ページを買い取るという極めて異例の形で謝罪広告を掲載した。文面は「中国国内の多くのパジェロユーザーや、関係者の方に多大なるご迷惑をおかけしました」というもので、国内のサービス拠点の連絡先なども合わせて掲載されている。

三菱の現地法人では、この広告を出したことで騒動を鎮静化させたいという考えだが、日本国内では同じ頃に先のクレーム隠しに関する追加リコールも発表されており、それが現地で報道された後にどのような反応が返ってくるのか、予断を許さない。

《石田真一》

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