【新聞ウォッチ】悪質運転「厳罰化」も先送り、玉虫色の道交法改正案

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気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2001年2月15日付

●トヨタ、日本版401k(確定拠出年金)導入へ(日経・1面)  

●VW、オープンカー「ゴルフカブリオーレ」特別仕様車を発売(読売・11面)  

●仏ルノー、傘下の日産黒字化で連結決算が大幅増益(朝日・12面) 

●検証・道路交通法改正の行方「厳罰化、調整つかず」(朝日・37面) 

●日産ギャラリー、全面改装、営業一時停止(東京・7面) 

●米グッドイヤー、7200人の削減へ(産経・6面) 

●日産「プリメーラ」受注好調(毎日・8面) 

●国土交通省、自動車のフロン回収を試行(毎日・9面) 

●韓国の大手自動車メーカー、大宇再建の遅れを懸念(毎日・9面) 

●国内で売れている乗用車の色、8割が白、黒、グレー(毎日・15面)  

ひとくちコメント 

酒酔いや麻薬など、危険な運転で人を死傷させた運転手を罰する、警察庁の道路交通法改正試案にあった「危険運転致死傷罪」(仮称)の創設が先送りされる。また、駐車違反などの罰金の上限額を2倍程度に引き上げることも見送られる方針という。

試案が公表されてから1カ月半が経過し、国民から多くの声が寄せられ、警察庁が様々な変更を加えた結果が、先週末に発表されたが、きょうの朝日新聞の社会面で、その改正案の行方をわかりやすく検証している。東名高速道路で泥酔した運転手のトラックに追突されて幼い姉妹が亡くなる痛ましい事故が発生した。悪質運転の厳罰化を求める世論の高まりに、警察としても、それに何とかこたえようとして改正案をまとめたもので、試案作成までこぎ着けたスピード対応は評価したい。

だが、結論から言うと、厳罰化は法務省との調整がつかずに先送りとなる代わり、駐車違反を除いて罰金の上限額を大幅に引き上げる方針を示した程度にとどまっているのはいかがなものか。最終案を今国会に提出するまでの時間は少ないが、人命にかかわるだけに妥協の産物になるのは避けてもらいたいものである。

《福田俊之》

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