ブリヂストンの海崎洋一郎社長は20日、都内で定例の記者会見を行い、アメリカ時間の19日に発表されたファイアストンの社内調査報告書について、「タイヤ自体には原因が無かったと考えている」と補足するとともに、ブリヂストンとしての見解を述べた。
この会見で海崎社長は「今回の事故の発生要因は二つに分けることができる。一つはタイヤセパレーションの問題。もう一つは車両の操縦が不安定になり、結果として横転するという問題だ」と語り、このうち前者を「ブリヂストンとファイアストンの問題」としている。
しかし、海崎社長は「タイヤの構造設計上の要因や、一カ所の製造過程のばらつきといった、タイヤ自体に係わる要因以外にも、積載荷重などから見た車両の要因、メーカー自体が低い空気圧を推奨してきたことや、修理や点検の不備といった使用上の要因が、複合的に重なって起きたもの」と述べ、さらに「決してタイヤ自体に欠陥があったとは考えていない」と付け加えた。
「製造工程に不備があったかもしれないが、最終的にはクルマ自体の要因が事故の発生を左右した」という見解はこの場でも繰り返された。