クライスラーがインセンティブを取り止めへ

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経営不振から経営陣が大幅に入れ代わったクライスラー。ダイムラー・クライスラー本部の販売部門からクライスラーの会長におさまったディ−タ−・ツェッチェ氏は、積極的な販売方針を打ち出しているが、なんとそれは「インセンティブなどに頼らない」という従来と真っ向から対立する方針だった。

現在クライスラーでは在庫のだぶつきから工場を一時閉鎖している状況。そのためディーラーでは大幅なインセンティブ、つまり値引きを行っており、最高で4000ドル(約44万円)にもなっている。ツェッチェ氏はこれを、「安い車でブランドイメージを傷つけること」と批判、インセンティブに頼らない販売の強化を目指している。

しかしインセンティブをつけないと売れない、と主張するディーラーと意見が衝突するのは明らか。また新しい経営陣に反発してクライスラーを去る重役も多い。総務の最高責任者キャスリ−ン・オズワルド氏、グロ−バルセ−ルス、マ−ケティング担当のセオドア・カニングハム氏が相次いで辞意を表明、何人かもそれに続くと言われている。クライスラーの再建には難題が多そうだ。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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