「近くだからしない」が203人。このデータに潜む恐ろしさ……

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シートベルト非着用者を対象に、北海道警察が実施したアンケートで、対象者のすべてが「シートベルトの効果は知っている」と答えたものの、その大半が「面倒だから付けない」と回答を行ったという実態が明らかにされた。

このアンケートは北海道警察が、事前調査でシートベルト着用率が80%未満だった札幌市豊平区など、54の地域でベルト着用の取締りを行い、その結果として検挙された521人を対象にして、違反現場で「なぜベルトをしないのか?」という聞き取り調査を行った。対象となった521人中、運転席側は517人、助手席は4人。男女別では男性が344人、女性が177人。年齢では25歳未満が最も多くて136人だった。

「シートベルトの安全性を知っているか?」の問いに対して、「知っている」と回答したのは、全体の97.7%にもなる509人だったが、続く質問の「それではなぜ、あなたはベルトをしないのか?」の問いには、203人が「近くに行くだけだから」と答え、続いて「面倒だからしない」が136人、「うっかり忘れた」が112人だった。

なお、北海道警察管内での交通事故死亡者は過去5年間で最悪を記録しており、8月だけでも交通事故死亡者43人のうち、なんと25人がベルト非装着によるもので、このうち12人はベルトさえしていれば確実に助かっていたと思える事案だという。

あまり知られていないが、ベルト非装着で死亡した場合、支払われる保険金も「ベルト非着用は本人の責任」として、大幅に減額されてしまう。クルマに乗るときは必ずベルトを締める。これだけは他の何を差し置いても優先してもらいたいものだ。

《石田真一》

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