新型『カローラ』の「ラインナップの整理」の結果登場した『フィールダー』は、たしかに若者や若い夫婦に大ウケしそうだ。でも、たとえば同じトヨタの『スパシオ』とは、ユーザー層の設定をどう区別しているのか?
「どちらも、しいて言えば若いファミリー層向けのクルマですが、いまは価値観が多様化している時代ですから、あえて『フィールダー』はこういう層、『スパシオ』はこういう層……というな想定はあまりしていないんです。お客様が気に入っていただいた方にお乗りになっていただけばいいわけで」
「ただ、『スパシオ』の場合、見晴らしのために後席のヒップポイントを上げているんですが、お年寄りが乗り降りするには、それがちょっと高すぎるんですね。『カローラ』や『フィールダー』の場合は、同じようにヒップポイントを上げているといっても、お年寄りが乗り降りしやすい高さを心がけています。そういった総合的な性能のバランスをいかに高いレベルでとるか、それが新型でもっとも苦労した点ですね」
ちなみに『フィールダー』だけに190PSの高性能バージョンを設定したのは「セダンでも設定できないことはないのですが、やはり、若い人の需要を考えて」とのこと。『AE86』の再来を望むトヨタ・ファンは、やはり『アルテッツァ』ベースのクーペでも登場するのを待つしかないようだ。