『Cクラス・スポーツクーペ』のデザイン上の特徴としては、全体のウェッジシェイプだけでなく、大型グラスサンルーフも見逃せない。このサンルーフは、ドイツのサンルーフ専門メーカー、ベバスト社の協力を得て開発されたもの。電子制御システムによって、ガラスルーフの前半分が後部の固定ガラスルーフ上にスライドする。
ルーフトップの左右両端ぎりぎりまでがグラスルーフになっているので、開口部の面積は従来のサンルーフの約1.3倍になるという。グラスルーフの最前部が固定されているのは、車内への風の吹き込みを最低限に抑えるためだ。サンルーフを閉じているときは、電動ブラインドで日差しを防ぐことができる。
エンジンについては、モデル発売当初はセダンに用いられている機種を流用。4気筒ガソリンエンジンとディーゼルエンジンだ。2.0リットルのエントリーモデルなら最高出力は129PSで、2.0リットル・コンプレッサー(スーパーチャージャー)では163PS。2.3リットル・コンプレッサーになると最高出力は197PSにまで上がる。
メルセデスベンツによると、2.3リットル・コンプレッサーの0-60マイル/h(約97km/h)加速は8.0秒、最高速度は約241km/hに達するという。ガソリン車以外では、2.2リットルのコモンレール・ディーゼル(最高出力は143PS)も発売される。6.2リットルで100km(16.1km/リットル)走るという燃費抜群のエンジンだ。
スポーツクーペで特筆すべきなのは、エンジンよりもトランスミッション。標準設定の6MTとオプションの5ATの他に、「シーケントロニック」という新開発のシーケンシャルMTを搭載したタイプが登場する予定だ。クラッチを不要にする電子制御システムを6MTに組み合わせたもので、今年中に、先にCLKで採用されることになっている。