【トリノショー速報 Vol. 26】三菱の新世代コンパクトと『エクスタイル』との関係

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トリノ・モーターショーは主催者が「スタイル・ショー」と銘打っているだけあって、カロッツェリアやモデリング会社、技術開発会社の出展が多い。モデル・マスター社もそんな1社だ。こういった“黒子”が脚光を浴びるのがトリノ・モーターショーの面白いところ。黒子とはいえモデル・マスター社は30年近い歴史をもち、昨年の東京モーターショーに三菱が展示したコンセプトカー『SUWコンパクト』の開発、制作にはここが協力している。

さて、右上と右中の写真、実は1台のモデルである。デザイン開発において、1台のモデルで左右のディティールを変えて作り、中心線に鏡を立てて1台に見せることによって、コストや時間を節約することはよくある手法だ。つまりモデル・マスター社のモデル制作技術のアピールがこのショーカーの目的だ。

黄色を『エクスポート』、青を『エクスモール』、合わせて『エクスタイル』と呼ぶ。「エクスポート」は「X+スポーツ」、つまりスポーツカー。「エクスモール」は「X+スモール」で小型ベーシックカー。そして「エクスタイル」は「X+スタイル」。Xは特別、未知数、実験などを意味する。

デザインは関連会社のマスター・デザイン・インターナショナル社。モデリングやプロトタイピングに加えて、クリエイティブ部門にも力を入れようという姿勢で、元ピニンファリーナ〜フィアットのエンリコ・フミアがチーフ・デザイナーを務める。彼の代表作はアルファロメオ『GTV』、『スパイダー』、ランチァ『Y』。ただしエクスタイルはあくまでもモデリング技術のショーケースとしておいたほうがいいだろう。

《高木啓》

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