2000年世界ラリー選手権(WRC)は、前半戦の最後となる第7戦目のアクロポリスラリーを迎える。ラリーは例年どおり9日にアテネ郊外のアクロポリスからスタートするが、11日のゴールとラリー中の拠点は昨年と違い、アテネの西方約120キロに位置するイテアに変更となった。
レースの舞台となるのは気温30度を超える灼熱のラフロードだ。かつては「アクロポリスを制した者が世界を制す」と言われたほど、過酷な環境がドライバーとマシンに襲いかかる。ラフロードで圧倒的な強さをライバルに見せつける、スバル『インプレッサ』のバーンズが今回の優勝候補だが、ここのところ調子を上げてきたプジョー『206』を駆るグロンホルムが猛追するという構図だ。勢いが空回り気味の三菱『ランサー』のマキネン、クルマは良いのに見せ場をなかなか作れないフォード『フォーカス』のサインツがそれを追う。
総走行距離が1407キロ余りになる今回のレースも波瀾の展開が予想される。