昨年と同じようなウエットレースとなったF1第6戦ヨーロッパGP(ドイツ、ニュルブルクリンク)は、その天候と同様に波乱に満ちた展開となった。スタートでトップに立ったのは3番グリッドスタートのM.ハッキネンだったが、10周目にビードルシケインでM. シューマッハーが果敢にインに飛び込み、トップ逆転。そのまま激しい雨を制したM. シューマッハーが今季4勝目を上げた。
昨年はケガのために出走できなかったM. シューマッハーだったが、第二の地元GPでフェラーリでの通算20勝目を飾り、一時はマクラーレンに傾きかけた流れを一気に引き寄せた。次戦も相性のいいモナコGPとあって「僕はいま最高の状態」と、念願のチャンピオン獲得に向けて自信を伺わせていた。
一方、31戦ぶりとなるポールポジションを獲得したD. クルサードは、スタートをミスし、今シーズンはポールシッターが勝てないというジンクスを守る(?)3位に終わった。2位にはハッキネンが入り6ポイントを獲得したものの、M. シューマッハーとのポイント差は18と再び広がっている。
また、ここにきて移籍の噂が大きくなってきたBARホンダのJ. ビルヌーブは、48周目にエンジントラブルのためリタイア。R. ゾンタも51周目にスピンを喫してリタイアし、BARホンダ勢は全滅となってしまった。