日産グループのトラックメーカー、日産ディーゼル工業は28日に再建計画を発表する。計画の内容は、日産自動車の親会社であるフランスの大手自動車メーカー、ルノーとの事業協力が柱になると見られるが、頼りのルノー側が、やる気があるのかないのか分からない状況になっている。
それというのもこの25日、ルノー本社は、スウェーデンのトラックメーカー、ボルボと、トラック部門での資本提携を発表、株の交換比率からみてルノーはトラック部門を事実上、ボルボに売ってしまったとみて間違いない。しかも、この提携には日産ディーゼル工業は入れてもらっていない、というからルノーは日デを見捨てた、と見られてもしかたない状況なのである。
ルノーの首脳は「だからといってルノーと日デとの協力が継続しないというわけではない」と発言したが、トラック部門を売ってしまってどう協力するのか不明。
はしごをはずされたかっこうのの日デは、多額の負債が足かせになり、引き取り手が見つけにくい状況。ドライな資本の論理にほんろうされ迷える子羊に逆戻りの日デ。「社員の気持ちを察すると本当に気の毒…」と同情する声も出てきている。