いすゞVS『コンシューマーレポート』訴訟、どちらも勝利宣言の謎

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いすゞVS『コンシューマーレポート』訴訟、どちらも勝利宣言の謎
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アメリカのいすゞが『コンシューマーレポート』誌を訴えていた裁判の判決が、6日下った。同誌は、1995-96年型トルーパー(日本名ビッグホーン)が急激なレーンチェインジで横転のおそれがあり危険、と評価し、そのため販売減に至ったとしていすゞが同誌を訴え損害賠償を求めていたもの。

陪審員は、『コンシューマーレポート』のテストで見せたトルーパーの挙動は危険と判断したが、これはテスト・ドライバーの運転の仕方によるもので、一般的ではないとした。その上で、『コンシューマーレポート』が意図的に、いすゞに不利になるような報道をしたという明確な証拠はないとし、また記事の結果いすゞの販売が減った事実もないとした。

いすゞは製品評価の間違いが認められたとして、『コンシューマーレポート』は損害賠償を払わずにすんだとして、双方が勝利を宣言した。『コンシューマーレポート』は64年の歴史があり、発行部数500万部を誇る商品評価雑誌。たびたび裁判に訴えられているものの、敗訴しているケースや示談で賠償金を払ったケースは、1968年以来いちどもない。

なお、同様の裁判が、スズキ『サムライ』(日本名『ジムニー』)の1988年の評価をめぐって進行中である。

《高木啓》

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